• 編集

    なんか生きづらい?
    『編集思考』から始める
    自分らしい生き方

    2019.11.03

生きづらさの原因は?

普通に会社に行って、普通に仕事をして、週末は平日の疲れをとって、また会社に行く。

別に不満もないんだけど、かといっていまの毎日が理想だというわけでもない。もっと自分らしい生き方や働き方ってないんだろうか。

そんな生きづらさの原因は、もしかすると「編集思考」が足りてないから、かもしれません。

「編集」なんていうと出版社で雑誌を作ったり、本を作ったりする人の言葉のように思うかもしれませんが、そんなことはないんです。

よく探せば毎日のなかに「編集」はあふれていて、しかもこれからは編集思考を持つことで毎日をもっと面白くできる時代になっていきます。

NewsPicks StudiosのCEOを務める佐々木紀彦氏の著書『編集思考』は、そんな時代を自分らしく生き、働くためのガイドブックとなる一冊です。

「編集思考」は生活の中にある

編集とは印刷物に関して使われることばであり、書籍、雑誌を物的に生産する以前の段階、「企画をたて、素材を収集し、整理し、構成する知的労働の過程」と定義できる。

出典:日本大百科全書

かつて『中央公論』の編集長を務めた京谷秀夫氏は、日本大百科全書のなかで編集をこのように定義しています。

こう書かれると、「やっぱり編集は出版の世界の話じゃないか」と思うかもしれません。

でも「企画をたて、素材を収集し、整理し、構成する知的労働の過程」のところだけに注目すると、実は生活のあちこちに編集思考があることに気づくはずです。

たとえば料理。編集そのものと言ってもいいほど、編集思考にあふれています。

・その日の気分や体調、季節に合わせて献立を決める(「企画をたて」)
・スーパーに行って必要な食材を買ってくる(「素材を収集し」)
・効率のいい調理の手順を組み立てる(「整理し、構成する」)

ほら、実際に料理を始めるまでの段階を見ても、明らかな編集作業ですよね。

それだけでなく、作り始めてからの「醤油を少し加減する」「かつおぶしの代わりにだしの素を使う」といった作業も、いわば素材を整理し、構成しているわけですから、立派な編集なんです。

「できあいのもの」が編集思考を退化させていく

「いやいや、ご飯食べるのにそんなに色々考えてないよ」

そんなふうに思ったら、編集思考が衰えてしまっている可能性大。

なぜなら自分で考えたり、アレンジを加えたりせずに「出来合いのもの」で満足していると、編集思考はどんどん退化していくからです。

いつもコンビニ弁当やファストフードで食事を済ませていれば、ほとんど編集作業は必要ありませんから、どうしても編集思考は衰えていきます。

たしかに「たかが食事」かもしれません。しかし生活のなかで編集思考を使わずにいると、知らない間に人生そのものまで出来合いのもので満足してしまうようになるのです。

普通に就職して給料をもらい、結婚して子供をつくる。銀行の営業マンの勧めにしたがってマイホームを買い、満員電車に揺られながら通勤して、出世のために上司や得意先に頭を下げ、定年まで勤め上げる。

ここまでわかりやすくなくとも、多くの人が頭のなかに「これが普通の生き方・働き方だ」という人生像があるはずです。

でもそれは、編集することをやめてしまった出来合いの人生。だから自分らしくなくて当然なんです。

そして一番大事なのは、これからの時代、お約束通りの人生を送るのは難しくなるということです。

大企業の倒産、年金制度の破綻、日本経済の衰退……「普通」なら起きないはずのことが、近い将来どんどん起きていきます。予定通りの人生なんて、送れるはずもありません。

出来合いのものに満足して、編集思考のトレーニングをサボっていると、この重大な危機に気づけずにのほほんと生きていってしまうことになります。

だから今こそ、編集思考を鍛える必要があるわけです。

自分らしい生き方のガイドブック

「じゃあどうすれば鍛えられるの?」という疑問に答えてくれるのが、「東洋経済オンライン」や「NewsPicks」の編集長としての経験を持つ、佐々木紀彦氏の著書『編集思考』です。

本書は編集思考のトレーニングに役立つ理由は以下の3点にあります。

1.編集思考のエッセンスを「選ぶ」「つなげる」「届ける」「深める」の4つのステップに分けて解説している。
2.「NewsPicks」「Netflix」「ディズニー」「WeWork」といった実在の有名企業のビジネスモデルを編集思考に当てはめて解説している。
3.編集思考の磨き方について、具体的に取り入れやすい形で解説している。

たとえば料理でも、マグロの刺身をわさび醤油で食べるのか、オリーブオイルと塩で食べるのかでは、食べたときの印象は大きく変わります。

初めて家に来た新し物好きの彼女に食べさせるのか、それとも昔気質の彼女のお父さんに食べさせるのかによって、どちらの味付けを選ぶのかも変わってくるでしょう。

どんな材料を選ぶのか、何とつなげるのか、それを誰にどう届けて、その後どんな関係を築いていきたいのか……それが編集思考の4ステップなのです。

本書はこれをビジネスシーンに当てはめ、実在の企業がいかにして4ステップを実践しているかを解説してくれます。

そのうえで、歴史を学ぶことと編集思考を磨くことの関係性や、自分のホームではなくあえてアウェーに行く重要性、インタビュースキルを磨く必要性など、編集思考の磨き方についても言及していきます。

おかげで読んでいるうちに、ビジネスと編集思考の密接なつながりがはっきりと見えるようになってきます。読み終わった頃には、世の中を編集思考で分析したくてたまらなくなっているはずです。

編集思考のトレーニングは毎日の積み重ねが大切。続けていくことで料理や仕事だけでなく、人生そのものを自分らしく編集できるようになっていきます。

『編集思考』はそのためのガイドブックになってくれるでしょう。

『編集思考』から始めよう!

たしかに、慣れないうちは編集思考を持つのは難しいかもしれません。

しかし一度意識できるようになれば、料理をはじめとする日常や仕事のなかに編集のチャンスを見つけられるようになるはず。

その都度「選ぶ」「つなげる」「届ける」「深める」を実践していくことで、編集思考は少しずつ磨かれていきます。

『編集思考』にはそうした訓練のためのアイデアが詰まっています。まずは本書をガイドブックに、人生の編集者としての第一歩を踏み出してみてはどうでしょうか。

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鈴木 直人

フリーランスライター◇1989年生まれ、大阪市在住。2014年4月よりライター活動を開始し、主にウェブメディアにて執筆。ジャンルは多岐にわたるが、ビジネス啓発、筋トレ、リサイクルには特に強い。電子書籍の執筆経験もあるほか、2017年からは大手ビジネス出版社の外部ライターとしても活動。構成力、取材力において高い評価を受けている。

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