• 編集

    ウェブライターが
    「英作文の参考書」を
    熟読するべき3つの理由

    2020.03.25

ウェブライティングには「英作文の参考書」が効く!

ウェブライターとして活動するなかで、ライティング技術を磨くのは簡単ではありません。なぜなら現状ある程度の文章が書ければ、大半のクライアントがすんなり原稿を受け取ってくれるからです。

特に技術を磨かなくても仕事ができているので、技術を磨く必要性を感じにくいのです。

しかしライティング技術が高くなれば、より楽に文章を書くことができますし、より難易度の高い案件にもチャレンジできるようになります。自分の文章に自信が持てるので、仕事を楽しむ余裕も生まれます。

ではどうすればライティング技術を磨くことができるのでしょうか。筆者はその答えの一つが、「英作文の参考書の熟読」だと考えています。

以下ではなぜ英作文の参考書が日本語のライティングに役立つのかを3つの視点から解説するとともに、筆者が実際に読んで役に立った参考書を紹介します。

Googleのクローラーは「アメリカ人」だから

検索エンジンにはYahoo!やBing、MSNなどがありますが、圧倒的に影響力が高いのはGoogleです。より多くの人に記事を見てもらったり、ウェブサイトに来てもらったりするためには、Googleの検索ページで上位に入る必要があります。

検索結果の上位に入るためには、Googleの「クローラー」が評価するような記事を書かなければなりません。クローラーというのは、あらゆるウェブページを巡回し、情報を集めてGoogleのデータベースに登録するプログラムのことです。

このクローラーが記事のページを読み、その情報がユーザーにとって価値があるかどうかを判断したうえ、検索結果に反映させるのですが、この時意識しなければならないのが文章の構成です。

Googleはアメリカの企業です。ですからクローラーもアメリカの母語、つまり英語でものを考え、文章を読みます。もちろん日本語のページはその都度翻訳されて読まれているはずですが、基本的にクローラーは「アメリカ人」なのです。

そのためクローラーは、記事を評価するときも英語の文章構成を前提にして良し悪しを判断します。英語の文章構成とは、例えば以下のようなものを指します。

多くのウェブの記事がこの構成に沿って書かれているので、見覚えのある人も多いかもしれません。ウェブの記事の構成がよく似ているのは、それがクローラーに評価されやすいからなのです。

英作文の参考書を読み込んで、より詳しく英語の文章の書き方を学べば、それだけクローラーに評価されやすい文章が書けるようになります。だから英作文の参考書が日本語のライティングに役立つ、というわけです。

母語ではないため、素直に基礎から学べるから

「日本語のライティングをするなら、外国人向けの日本語の教科書や、いわゆる『作文の教科書』のほうが役に立つのではないか?」と考える人も多いのではないでしょうか。

確かにこうした本も勉強にはなります。実際筆者は、何冊もそうしたジャンルの本を読んできました。しかし外国人向けの日本語の教科書には、私たちが日本語を当たり前に話し、当たり前に書いているせいで、「助詞の使い方は……」「副詞とは……」といった話をされると、想像以上に頭に入ってこないという問題があります。

「日本語の文章というのは、こういうふうに書くものです」と言われても、「いやいや、日常的にそんな日本語使わないでしょ」という感覚が邪魔をして、素直に勉強できません。

それならと作文の教科書を手にとってみるわけですが、大事な基礎の部分が抜けていると小手先の技術ばかり身について、根本的なライティング力は身につかないのです。

これに対して英作文の参考書は、英語がすでにものすごく得意な人でない限り、まっさらな気持ちで基礎から学ぶことができます。「英語の文章というのは、こういうふうに書くものです」と言われても、素直に「なるほどなあ」と受け入れられるのです。だから基礎力が身につきやすい、というわけです。

これが外国人向けの日本語の教科書や作文の教科書よりも、英作文の参考書から始めるべき理由です。

英語式の「フォーマット」が増えるから

前述した「序論→本論→結論」のように、文章構成には様々なフォーマットがあります。例えばシナリオライティングのベストセラー『映画を書くためにあなたがしなくてはならないこと シド・フィールドの脚本術』では、物語は「状況設定→葛藤(事件)→解決」の順に展開するのがセオリーだと書かれています。あるいは有名な「三段論法(AはBである。BはCである。ゆえにAはCである)」も、フォーマットの一つです。

どんな文章にでも有効なフォーマットはないため、目的によって使い分けられるよう、ライターは引き出しをたくさん持っておく必要があります。

この引き出しを増やすために効果を発揮するのが、英作文の参考書です。英作文では「序論→本論→結論」や「三段論法」のほか、「演繹法」「帰納法」などのフォーマットを使って文章を書いていきます。これらを使って文章を書いていくやり方をしっかり身につけるだけで、ライティングがかなり楽になります。

「そんなのはとっくに知っている」と思ったかもしれません。筆者も始め、参考書の中にこうしたフォーマットの説明が出てきた時、同じことを考えて読み飛ばそうとしました。しかし思い直してじっくりと読み込んだところ、なんとなくわかったつもりになっていた部分が想像以上に多いことに気づくことができました。

この「わかったつもり」をなくすためには、素直な気持ちで読める英作文の参考書が効果的なのです。

おすすめの参考書は『英語ライティングの原理原則』

英作文の参考書で日本語のライティングを勉強する際の最大の問題は、どの本が使えるのかがわからないことです。大型書店の参考書コーナーに行けば、あまりの種類の多さにうんざりするかもしれません。

そこでおすすめしたいのが広島大学附属中・高等学校教諭であり、多くの英語に関する学習本を書いている山岡大基さんの『英語ライティングの原理原則』です。

この本の最大の特長は、タイトル通り英語で思考し、文章を書くための原理原則が「原理原則1、原理原則2、原理原則3……」という形でわかりやすく、順序立てて説明されている点です。

原理原則1ではセンテンス(一文)をどう構成するかという極めて基礎的な話から始まっており、原理原則12になると一文の内容を「既知の情報」から「未知の情報」につなげる、というやや高度な話になり、最後は推敲のやり方についても解説してくれています。

英文を読んでもかまいませんが日本語訳も充実しているので、そこを読むだけでも日本語のライティングには十分役立ちます。

確かに参考書に関しては、人それぞれで合う合わないがあるため一概に「これがベスト!」と言うことはできません。しかし少なくとも筆者にとって『英語ライティングの原理原則』は、かなりライティングの役に立った一冊でした。

英語的視点から、自分の文章を見直してみる

文章を書くうえで「この文章でいいのか?」という不安は必要不可欠です。不安があるからこそ誤字脱字を確認したり、論理の流れを見直したり、より良い文章にするために手間暇をかけるからです。

筆者自身、「本当にこの構成で良かったのか? 読者が最後まで読んでくれなかったらどうしよう」とビクビクしながらこの原稿を書いています(笑)

しかし必要以上に不安を感じているようでは、筆が止まってしまいます。それでは仕事になりませんから、文章を書くうえである程度の自信は必要です。

英作文の参考書を読み、英語的視点から自分の文章を見直したり、「論理の引き出し」を使って書いたりできるようになると、そうした不安がいくらか解消され、自信を持って、楽しく書けるようになっていきます。

ライターという仕事はまだ知られていない情報や、難解すぎてうまく伝わっていない情報を、より多くの人に伝えられるやりがいのある仕事です。それをもっと楽しむためにも、ぜひ英作文の参考書を手にとってみてください。

鈴木 直人

フリーランスライター◇1989年生まれ、大阪市在住。2014年4月よりライター活動を開始し、主にウェブメディアにて執筆。ジャンルは多岐にわたるが、ビジネス啓発、筋トレ、リサイクルには特に強い。電子書籍の執筆経験もあるほか、2017年からは大手ビジネス出版社の外部ライターとしても活動。構成力、取材力において高い評価を受けている。

人気記事

matching

信頼できるクリエイターと働きたい!
雇用形態にとらわれず、
プロジェクトにマッチする人材を
ご紹介します。