• インタビュー

    インハウスエディター?
    フリーランス?WEB編集者は
    ポジションをズラして生き残れ!

    2019.09.18
    澤山モッツァレラ

オウンドメディアブームは終了か?

ここのところ、オウンドメディア閉鎖のニュースをよく耳にするようになりました。オウンドメディアブームによって量産されたWEB編集者やライターは、今後どのようにキャリアを積んでいけばいいのでしょうか。

オウンドメディアの編集者として仕事をしてきた、フリーランス歴6年の筆者も他人事ではありません。というか、大問題、大ピンチです!

そこで、今後の生き残りのヒントを得るべく、時代にあわせて柔軟に肩書を変え、ポジショニングをズラしてサバイブしている、編集者仲間の澤山モッツァレラ(本名:澤山大輔)さんにお話をうかがいました。

澤山モッツァレラさんはTwitterを積極的に活用して1万人以上のフォロワーがいるので、Twitter運用のコツについても教えていただきました。 

価値が発揮できる場所を探す

−−えっと、、、まず、いつから名前を「モッツァレラ」にしたんですか?

澤山:(笑)今年のはじめぐらいからです。昨年12月に誕生日を迎えて、「ついに40歳になってしまった」と落ち込んだ瞬間がありまして。

それで、「名前から気合をいれよう」と思って、いろいろ試したんですよ。澤山クラムチャウダーとか。

それで澤山モッツァレラがなんか一番しっくりきました。1,000年ぐらい前からある、モッツァレラというブランドの錯覚資産を借りられるかなと。

−−クラムチャウダーはないわ(笑)そういう、ちょっと恥ずかしいPDCAを勇気をもってまわせる澤山さんの覚悟みたいなものが好きです!

フリーでサバイブしていくのに大切なメンタルだと思います。そういう話をいろいろ聞かせてください!

まず、これまでのキャリアを簡単に教えていただけますか。

スポーツ媒体の編集者としてキャリアをスタートして、初めてフリーになったのが2006年です。

その後は会社に所属していた時期もありますが、2018年4月から今のところフリーです。

基本的に編集者として15年、途中からコンテンツマーケティングを学び、現在はブランディング・コピーライティングの領域が最も価値を発揮できると考え軸足を置いています。

会社員を避けているわけではなく、子どもが小さいこともあり自宅メインのライフスタイルがしっくり来てるので、今はこの働き方を選択しています。

−−フリーになってからどんな肩書で仕事をしていますか?

最初は『スポーツ編集/翻訳/ライター』、途中から『コンテンツマーケター』で、ブランディングに強みを定めてからは『ブランドエディター』を名乗り始めました。

ブランディングの実績はまだ少ないのですが、某上場企業の案件にアサインされたり幾つか引き合いもいただいているので、これから積み重ねていけると思います。

−−肩書っていうのは、自分がどんなポジションで仕事をしていきたいかっていう意思表示ですよね。どうやってポジションをズラしていくんですか?

「そのとき、自分の価値がいちばん発揮できるのはどこか」を、常に状況をみながらやっていますね。マーケットの動きが早いので、それにあわせて数年で変えることもあります。

イメージとしては、片足を今までやってきた仕事において、もう片方の足は新しい分野に踏み出して、そこで全力で職能を研さんして、階段をのぼっていくような感じです。

−−このあたりにポジションをとったらよさそうだなってどうやって判断しているんですか?

つい最近、自分の生い立ちからキーワードを探して、キャリア選択や商品開発につなげるコーチングをうけて、みえてきた部分はけっこうありますね。

−−なるほど、やっぱりそうやって自分の強みを掘りさげるための試行錯誤をやられているんですね。

Twitterは自然体で使う

−−澤山さんといえば僕のなかでTwitterの人のイメージです!Twitterはどういう位置づけのものだと考えていますか?

基本的には息抜きで使ってますから、ツールとして過大評価はしていません。

一方で告知ツールとして使えることは確かですし、一定数のフォロワーはいた方がいいので過小評価もしていません。「最低限おさえておくべき、一般教養」みたいなものですね。

−−どんな意識で使っていますか?

あえて言うなら、自然体ですね。友人のなかには、つぶやく内容を自分の専門分野に絞って発信している人もいますが、僕の場合はツイ廃なのでそれができないこともあり(笑)。

それでも、たまに気合をいれたツイートをするときはあって、それについてはちゃんと伸ばすように意識しています。あとは、反応がなくても気にしないことですね。

−−つぶやきたいことを発信しているけど、ときどきRTされそうな本気の投稿をして、フォロワーを増やしているっていうことですね。どういうツイートが拡散されるんですか?

いろいろあると思いますが、調べるのが面倒くさいことをまとめてあげる、知識を集約した投稿を何度か繰り返していると、このアカウントは役立ち情報を発信すると認識されて、フォローしてもらえますよね。

そのカテゴリーを広げたり狭めたりする調整をしています。1万フォロワー以上を目指したいなら、複数のカテゴリーで発信した方がいいと思います。最近だとこのツイートがけっこうバズってます。

−−おおー!すごい!こういう多くの人が自分ごとに感じて「よくぞ言ってくれた!」って内容が刺さるんですね!ちなみに、狙ってスベることもありますよね?

はい、もちろんあります。ウケなかったツイートは速攻で削除してます(笑)。

−−めちゃくちゃ気にしてるじゃないですか!

後追いでタイムラインを見てくれる人もいるので、その人が情報にたどり着きやすいようにするってのが一番ですね。まあ、気にしてないとは言えません(笑)。

−−なるほど!一般的にTwitterはフローだと言われていますが、ストックの意識もあるんですね。面白いです!

10歳以上若い人とつる

−−澤山さんはフットワークがすごく軽くて、編集系の面白そうなイベントに行くと、だいたい澤山さんがいます!インプットで意識していることを教えてください。

インプットで意識していることは、

・クライアントの専門領域の書籍10冊は最低限読む

・専門領域の実務家100人以上フォローする

・積極的にイベントに顔を出す

・若い人と交流する

このあたりですかね。情報収集の質・量・幅がスキルとキャリアに直結する仕事なので、どのようなソースから情報を得るかがカギかなと思います。

以前まで飲み会を重視していなかったですが、マーケ界隈と絡むようになって飛び交う情報の質の高さを実感し、人経由での情報収集は大事だなと再認識しました。

とくに10歳以上若い人と積極的につるむようにしています。みんな恐ろしく優秀ですね、自分が20代の頃とはレベルがまったく違います。

−−なぜそんなに若くて優秀な人が多いんでしょうか?

一番大きいのは、「若い頃からインターネットが普及していた」ということだと思ってます。

それ以外にも、「情報共有と蓄積の仕組みが整った会社に所属している」のがあるなと感じています。

自分はそういう仕組みが整った会社に所属したことがないので、組織を過小評価していた部分がありましたが、認識が変わりました。

フリーの編集者に重要なこと

−−フリーランスとして生き残っていくのに重要なポイントがあれば教えてもらえますか?

まずは、専門領域の圧倒的なクオリティが前提ですよね。逆にいうと、これがあって生き残れない人ってあんまりいないんじゃないですかね。

つぎがコミュニケーションスキル。最低限のコミュニケーションスキルは必要です。

あとは、身も蓋もないことをいうと、太い顧客をもっていること。そうじゃないと生活が安定しないのでフリーは続けにくいですよね。

もしくは、ライターや編集者であれば自分のメディアを持っていることも大事です。

−−自分のメディアを持っている人って例えばどんな人がいますか?

面識はありませんが、『milieu』を運営されている塩谷 舞さんなどは有名ですよね。

最近だとnoteに自分のメディアをもつ人も増えています。スポーツ分野でいうと、後輩に竹中玲央奈さんというスポーツライターがいます。

彼はnoteで国内サッカーのコアな情報を発信するサッカーマガジンを運営して、かなり人気を博しています。

全国を飛びまわる取材費は、このnoteの収益でまかなえているそうです。若いライターのロールモデルになるやり方ですし、これからもっと有名になっていくと思います。

−−ライターや編集者は受け仕事だけだと収入が安定しづらいですが、自分のメディアを構築してストックのビジネスをつくことで収入を安定させやすい。ブランディングにもつながるので、新規の仕事も獲得しやすくなりますね。

響を受けている人

−−面識のあるなしに関わらず影響をうけている人がいたら教えてもらえますか?

たくさんいすぎて難しいですが、いま思いついたところであげると

編集者なら、加勢 犬さん(Wantedly)、藤田隼さん(SmartHR)後藤 亮輔さん(Forbes JAPAN)

マーケターなら、みる兄さん(非公開)、飯髙悠太さん(ホットリンク他)、川上慶士さん(ライスカレー製作所)

クリエイターなら、三浦崇宏さん(GO)、栗林和明さん(CHOCOLATE.inc)、ピエール中野さん(凛として時雨)ですかね。上記ほとんどの人はツイッターを頻繁に更新しているので、欠かさず読んでいます。

−−ありがとうございます!詳細をうかがっていくとキリがなくなってしまうと思うので、みなさんのTwitterをチェックしてみます!

自分の価値が最大になる場所

−−理想の働き方のイメージがあったら教えていただけますか?

いまのように複数の会社に所属して、プロジェクトごとに動く働き方か、もしくは、一社に所属して、自分の価値を出しつつ、その企業に蓄積された情報を活用して共存共栄するやり方もアリかなと。

自分の価値が最大になるなら、どんなあり方でもこだわらないですね。

情報共有と蓄積の仕組みが整った会社で働く子たちの伸び方を見ていて、そういう組織に所属したいという気持ちはかなり強くなりました。

それに気がついてからは、フリーランスにこだわらなくなりました。

−−会社に所属しているときはあまり気がつかないのですが、会社に所属することで得られる知識や情報って大きい

フリーランスの最大の弱点は、組織的な情報共有ができないので、成長が遅くなりやすいことですよね。その危機感は自分もすごくあります。

リモートワークや副業が当たり前になってくると、自分の価値が最大になる場所という理由で会社に所属することも増えてくるかもしれませんね。

はい、そういう意味で、情報共有と蓄積の仕組みが整った会社であれば、入社を検討すると思います。

企業を1人の人間と捉えるとメディアは顔であり、コミュニケーションの主体を担う存在です。そこの需要が途絶えることはないし、編集者の能力が生かせるポジションは増えていくと思います。

−−ありがとうございました!

澤山さんが気になる人はぜひTwitterをフォローしてみてください。

[文・編集] コルクラボ・エディターズギルド

頼母木 俊輔

『編集の時間』編集責任者 / 苫米地式認定コーチ補。エンタメ業界などを中心に数百件以上のデジタルプロモーション施策や、SNSの運用を担当し、2014年に独立。「企業の編集」をコンセプトに、オウンドメディアの立ち上げやSNS運用などを担当。ビジネスメディア 「キャリアサプリ」編集長(2014年~)、起業家むけメディア「助っ人」編集長(~2019年4月)。劇場公開映画のSNSやnote運用なども得意としている。

Twitter:https://twitter.com/MOGGYSBOOKS

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