キャリアチェンジで手に入れた
自分を高める働き方
さまざまな分野で活躍するクリエイターたちに、仕事のやりがいやライフスタイルについて語ってもらう「LIFE TALK!」。今回は、Webディレクターとして会社を立ち上げた伊藤雄志のヒストリーを紹介しよう。

株式会社ライフネーチャー(http://www.lifenature.net/
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さまざまな分野で活躍するクリエイターたちに、仕事のやりがいやライフスタイルについて語ってもらう「LIFE TALK!」。今回は、Webディレクターとして会社を立ち上げた伊藤雄志のヒストリーを紹介しよう。

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求職組からの逆転

「僕、新卒で入った会社で最初にどこに配属されたと思います?どこにも行き場がなくて、配属が決まらない“求職組”って名前を付けられたんですよ」

そう笑い飛ばすのは、Webディレクターの伊藤雄志。彼は今や自分で会社を経営する、引く手あまたの売れっ子ディレクターだ。伊藤がデザインと出会ったのは大学3年の時。すぐにグラフィックデザイナーになりたいという夢を抱いたが、美大卒でないと職にありつけないという現実を知り、「それならデザイナーつながりでWebデザイナーかな」と方向転換した。そして血のにじむような就職活動の末、念願のWeb制作担当者として採用が決定。入社直後の新人研修を経て起こったのが冒頭の出来事だったのだ。

“配属が決まらない=出来ない人”というレッテルを貼られた伊藤は、とても仕事とは言えないような雑用をやらされ、アルバイトさながらの扱いを受ける。ところがある時、大手広告代理店への出向が決まったのだ。そこで待っていたのは、誰もが知る新卒向けメディアの仕事だった。当時、独学でありながら全盛期だったFlashもかじっていた彼は、Web制作やデザインを任され、なんなく仕事をこなす。かつて求職組と呼ばれていた彼が、ようやく社会に飛び出した瞬間だった。

伊藤雄志(株式会社ライフネーチャー)2

その後、一度自社に戻って経験を積んだ後、再び前述の大手広告代理店へ。今度は独立開業の支援メディアのWebデザイナーに抜擢され、がむしゃらに働く日々。やがて2年の月日が過ぎ、伊藤が考えたことはただ1つ。

「もっとスキルを身につけたい」

そこで転職を決意した彼は、新たなステージへと踏み出したのだ。

転職、そして独立へ

伊藤が転職先に選んだのは、コンテンツマーケティング戦略を支援するデジタルエージェンシーだった。そこでのWeb制作の仕事は充実していたが、家庭の事情でやむなく1年で退職を決意。そしてさらなるステージに選んだのが、独立の道だった。伊藤は当時を振り返ってこう話す。

「独立する人って2タイプいるじゃないですか。ボジティブな理由で独立する人と、サラリーマンが合わないと思って独立する人。僕は完全に後者だったんですよ」

そう話す彼だが、決して仕事が嫌いだったわけではない。サラリーマン時代から、仕事をやる上で日々意識していたことがあるという。

「仕事はできるかできないかではなく、お客さんがやりたそうなことを実現する。たとえ自分が経験したことがないことでも、こうあればいいんじゃないかと思えれば頑張ります。それができるとスキルになるじゃないですか」

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伊藤はフリーランスのWebディレクターを経て、退職から約2年後に会社を起こす。会社を設立した理由を尋ねると、彼はこう答えてくれた。

「個人事業主をやっている頃にいろいろなお客さんから会社を作らないのかと言われたことと、尊敬している人が会社をやっていたから。あとは経験です。新卒で働いて転職をして、個人事業主も1年やった。あとは会社を作ればひと通りは経験できる」

そして夏休みという名の仕事が始まった

今、伊藤の生活は毎日が夏休みだという。それは、誰にも縛られない自由な環境のもとで仕事ができるから。仮に仕事が立て込んでいても、夏期講習が佳境にさしかかったような感覚で仕事と向き合えるという。パソコンさえあれば、自宅だってカフェだって取引先だって、どこへ行っても仕事ができる。それは、サラリーマンが合わないと思って独立した伊藤にとって、最適な環境だった。

そんな伊藤が、仕事を行う上で最も刺激を受けているのはネットの世界だという。もともと大学時代はメディアコミュニケーション学科に籍を置いていた彼は、当時からネットを駆使してさまざまなことを生み出してきた。今でも仕事において重要なのは、「どれだけスキルを保持しているかというより、どれだけネット上から読み込んだ情報を形にできるかという発想力とそれを実行する行動力」だと話す。

学生時代の恩師に言われた「ネット上の情報の善し悪しを見極める目を養え続けなさい」という言葉が心に残り、社会人になった今もそれを意識し続けているという伊藤。仕事のスピードも、検索がうまい人とうまくない人とでは差が出てきてしまうそうだ。

そんなことを考える彼は、仕事において効率化を図るということが大好きだ。無駄は極力省くという信念のもとで仕事を進め、そのこだわりは相当なもの。そして「今の仕事に欠かせないものがある」とボタンだらけのパソコンのマウスを見せてくれた。それはまるで、ゲーム機のコントローラーのようなマウス。効率化を考え抜いた結果、マウス1つ取っても便利なものを選んでしまったそうだ。

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世の中の流れを敏感に感じ取り、誰よりも早く人と違うことを形にして世に出したい。伊藤と話していると、そんな想いを感じる。最後に今後の展望を尋ねると「自分のペースで仕事ができる、夏休みのような感覚がより長く続けばいいかな」と茶目っ気たっぷりに答えてくれた。

(井出)

プロフィール
1985年8月14日生まれ。 2008年に東洋大学を卒業後、Web制作会社2社を経て2012年に個人事業主として独立し、2013年4月に株式会社ライフネーチャーを設立。
Webの企画立案から構築、アプリデザインなどの案件を受け持つことが多く、小規模~大規模案件まで幅広く対応できるのが強み。また、BtoBだけではなくメディア運営などのBtoCマーケティングも注力している。
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