競技者から指導者に。エアロビクス界のイノベーター!
好きだからこそ、全力になれた――フィットネスインストラクターの鳥巣愛佳さんに話しを聞いた。
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競技者から指導者に。エアロビクス界のイノベーター!
好きだからこそ、全力になれた――フィットネスインストラクターの鳥巣愛佳さんに話しを聞いた。
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JOB競技者であったからこそ、考えながら、話しながら全力でやる

——現在のお仕事内容を、詳しくお聞かせいただけますか?

幼児から大人の方までを対象にエアロビクスのインストラクターをしています。10月末まではその仕事と並行して、スタートアップの会社でダイエットメディアの運営の仕事もしていました。

——鳥巣さんのレッスンにはどんな目的で来られるのでしょうか?

レッスンに来る目的は様々なので、その人に適切なプログラムを意識しています。
たとえば、幼児や小学生くらいだと「ダンスがやりたい!」「身体を動かしたい!」ということで、リズムに合わせて上下に大きく元気に弾むイメージのエアロビクスを習いに来ています。私自身が、大学3年生の12月まで競技者だったので、同じように競技者として結果を出したいと、片道1時間かけてレッスンに来てくれたりもしていますね。

大人の方はダイエットや健康のため、という目的でスポーツクラブに来られるので、それぞれの目的にあった運動指導をしています。

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——子供たちに指導するときに意識していることはありますか?

素の自分で接して、一緒に楽しむことを大切にしています。競技者としての道を目指す子たちの前では私も一緒に踊っています。考えながら、話ながら、全力でやる。だからすごくキツイんですよ(笑)

自分が教わるならどんな先生だと嬉しいのか考えたとき、口頭で指導するだけでなく、背中で引っ張ってくれることが心強いなと思ったんです。つい先日まで競技者であったからこそできることでもあるし、何より生徒さんが目の前で頑張っていると、本気で力になりたくて、今の私がベストだと思う関わり方で指導をしてあげたいんです。

——鳥巣さんならではのレッスンはどのような特徴がありますか?

テンションの高さとエネルギーの大きさです!

指導者として仕事に取り組んでいるのは、大学を卒業した今年の4月からなので、インストラクターとしての経歴は短いです。それでも私を選んでくれた生徒さんには、本人が望んでいるところまでリードしていきたいです!
だから、見本で前に出るときから指導まで、一切手を抜きません。そして何よりエアロビクスが大好きだからこそ、本気でこの楽しさを伝えていきたいという思いが強いです。

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LIFE「面白いことが起こる!」そんな前提で生きているから毎日が楽しい

——私生活で気を付けていることはありますか?

やっぱり食事と睡眠です。例えば冷たい飲み物は飲まない、ビタミンを意識して摂取する、朝からプロテインを飲むなどしています。人は寝ている間にタンパク質が身体に浸透するので、朝にプロテインを補うことはスポーツをしない方にもおすすめなのです!

睡眠は基本的に6:30から7:30の間には起きるようにして、なるべくリズムを崩さないようにしていますね。

——大好きなお仕事をしていますが、お仕事でないプライベートのときとどのように切り替えていますか?

服装や髪型を意識しています。レッスンに向かうのも行き帰りだけなので、動きやすい服装で行った方が楽なのですが、あえて毎回ヒールを履いて、髪を下ろして行ったりしています。髪の毛もレッスンの場所についてから結ぶことが多いです。踊れる格好になって、ポニーテールにしたときには一気にスイッチが入りますね(笑)

——鳥巣さんのブログはユーモアがあり面白いと大人気ですが、何にアンテナを張っていますか?

私自身が面白いことが大好きなので、自分が面白いと感じたことを書いています。

——そもそも面白いことが起こるのはなぜだと思いますか?

色んなところで出会いがあって、面白い人に囲まれていて「何か面白いことが起こる!」という前提で生きているからでしょうか。自然とアンテナを張っているのかもしれませんが、気が付いたらまた面白いことが起こっているということが日常茶飯事であるんです!

——面白いことが起きて、ブログで発信して読者の方に楽しんでもらう。すごくいい循環ですね!

はい、ありがたいですね。なんでもネタにするとポジティブに解釈できますよ! その方が絶対に人生が楽しいはず。ありのままの自分を受け入れられます。ブログの内容もマイナスで終わらないように、必ずプラスで解釈をして発信しています。

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LIKEエアロビクスは辛いときも含め、ずっと好き!

——ところで趣味は何かありますか?

趣味に関していつも思うのは、私に趣味という概念がないな、ということなんです。筋トレは仕事の延長ですし、ラーメンや唐揚げなどの食べ物も好きですが、趣味とは違いますしね......。わからない、というのが回答になってしまいます。

——確かに、好きなことを仕事にしていると「仕事=好きなこと」であり、あえて趣味が必要ないのかもしれませんね。では、鳥巣さんくらいエアロビクスを真剣にやっていると辛いこともたくさんあったと思いますが、それでもやっぱり好きですか?

はい。エアロビクスが好きというのはずっと続いています!嫌いになったことは一度もないですね。

表現するスポーツなので、良くも悪くも感情が出てしまいます。競技で成果を出せていたのは、「エアロビが好き!」という気持ちがものすごくあって、それが表現されていたからかもしれません。

——競技人生の中で、一番の青春はどんなときでしたか?

大学4年生の夏です。エアロビクスの初心者5人を集めてチームを結成し、一ヶ月後に迫った『全国学生エアロビック選手権』で全国5位に入賞したときです!
エアロビクス交流会で他大学の学生さんと交流したとき、ほかの大学は仲間がいたんです。これまでずっと一人でやってきたので羨ましいなと思い、少数精鋭でチームをつくろうと思いました。「一生に一度の思い出をつくろうよ」と、本気で一緒にやりたい人に声をかけたのが始まりです。

——初心者のチームをどうやって全国5位に導いたのですか?

私が持っていたのは責任と覚悟です。大学4年生のメンバーが4人いましたし、貴重な夏を私のビジョンに共感して1ヶ月を捧げてくれているのですから。
あとは自分たちもお客さんも楽しめるパフォーマンスを目指したのですが、楽しくやる中にも厳しくしないといけないし、言いたくないけど言わなきゃいけないこともありました。それら全てに向き合いました。私はみんなが練習に集中できる環境づくりに徹しましたが、信じてついてきてくれたみんなのお陰です。

——入賞したときはどうでしたか?

もう感動ですね!これまで個人プレーヤーだったので、こんな喜びをみんなで得たのは初めてでした。同時に「エアロビクスっていいな。やっぱりこの楽しさをもっともっと多くの人に伝えたい」と心に強く思いました。
4年生のメンバーは、「就職活動が落ち着いてあとの学生生活で何をしようかな。と思ったけど、こんないい思い出ができてよかったよ」とすごく喜んでくれたこともエアロビクスは魅力があるスポーツなんだ、という自信のひとつになりました。

——改めて、エアロビクスの魅力について教えてください。

運動の良さをすべて兼ね備えているところです。
ダイエットに嬉しいストレッチ効果や有酸素運動の効果はもちろん、競技として決める技はしっかりと決めること。そして自分を表現するスポーツでもあるところ。個人ならば観客の方と一緒に場を楽しめ、仲間と一緒ならばチーム一体になって楽しめるものでもある。そんな様々な要素を持ち合わせているのがエアロビクスならではの魅力です!

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CHANGE「就職しない選択肢はないの?」その一言でエアロビクスへの
情熱や好きが蘇ってきた

——ズバリ、人生の転機についてきかせてください。

「エアロビクス界のイノベーターになりたい」という夢が持てたのは、大学3年生の12月。高校時代にバスケでインターハイへ三度出場し、現在はスポーツ事業をしている超イケてる学生起業家に出会ったときです。就職のために競技者の引退をした直後でした。
エアロビクスが大好きで、大好きでその一心で頑張ってきたけれど、自らそれを手放そうとしていました。けれどその起業家の方は、スポーツという同じジャンルで多くの人に価値を与えて輝いていました。

——そのときの心情はどうでしたか?

「スゴイ! 」と思ったのと同時に、「悔しい! 」って思ったんです。私だってスポーツが大好きなのに、と。
なのでまずはエアロビクス交流会というイベントを主催したり、アクションを起こしてみました。けれどいきなり独立をすることには抵抗があり、結局就職活動をして「エアロビクス界のイノベーターになりたいです」とスポーツとは全く関係のない事業をしている会社に伝えていました。

そんな私に内定を出してくださった企業さんもいて。社長さんは寛大で社員の方も優しく、素晴らしい会社でした。

——それでもフリーランスになったのはなぜですか?

憧れでもあり尊敬している女性が、フリーランスで大学のエアロビクスの授業の先生もしていました。その先生から『あなたは就職しない選択肢はないの?人前に出て有名になって発言力を持った方がいい。やりたいことができるよ。』と言っていただいたことが大きいです。

私は人から「自信ありそう」と思われることが多いのですが、当時は自信がなくて。今振り返ると、自信と謙虚を取り違えていたようにも思うのですが、未熟だからこそ就職をしないといけない、と思い込んでいました。
何百人と学生を見ているその人がかけてくれた言葉で「私でもフリーランスという道を選んでいいんだ!」と背中を押してもらったんです。
一度スイッチが入ると、もともと大好きだったものなので、もうエアロビクスで走りきろう!と決心できました。

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SENSE自分のやりたいことと相手のニーズのマッチング

——エアロビクスという表現するスポーツをしている鳥巣さんから見た、センスのいい人を教えてください。

自分のやりたいことと相手が求めているものを、上手くマッチングさせている人だと思います。
これは、フリーランスになったからこそ感じました。私がどんなに「エアロビいいよ!」と言っても、やっぱり世間に、かっこいいイメージが伝わっていない。どこか見くびるような風潮があるように思います。だから、スポーツをするにしても、わざわざエアロビクスを選んでくれません。
相手が求めていること、たとえば大人ならダイエットや健康、ボディメイクなど、子供なら弾む動きの楽しさや技のキレなど、そういうことを伝えて提供していかないと、いくらやりたくても継続ができないとわかりました。

マーケット感覚を養っていて、ターゲットに求められるようなPRができる。だけど自分の良さも出せる人が、センスのいい人だと感じます。

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(2016/11/1 上村菜穂)

プロフィール
早稲田大学商学部卒業後、新卒でフリーランスの道を選び、レッスン・振付・メディア運営をしている。
現在は、フィットネスインストラクターとして全国各地で活動。競技エアロビックはじめとするダンス歴15年の経験を生かし、こどもから大人までダンス・エアロビクスの指導を行う。2014年インターナショナルエアロビックチャンピオンシップ日本代表。2015年学生エアロビック選手権優勝。フィットネスウエアブランド「CLAP」ライダー。全国こどもチャレンジカップアンバサダー。
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