新世代アーティスト・ゆよゆっぺの”スタンス"とは
がむしゃらに進んで全力投球すれば、チャンスも降りてくる。
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新世代アーティスト・ゆよゆっぺの”スタンス"とは
がむしゃらに進んで全力投球すれば、チャンスも降りてくる。
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アーティスト・ゆよゆっぺさんは、作詞・作曲・編曲、DJ、バンドマン、シンガーソングライターなど、様々な顔を持つ人気クリエイター。もとはボカロPとしてネットで名を馳せ、3度のメジャーデビューを果たし、今では「ROCK IN JAPAN FES」「COUNT DOWN JAPAN」など有名音楽フェスにも参加しています。今回は、2〜3人分の人生を歩んでいるような、ゆよゆっぺさんにお話を伺いました。

JOB興味のあるものだけで、やれるところまでやろう

―まずは、現在の活動についてお聞かせください。

アーティストさんに対して楽曲を提供したり、『DJ'TEKINA//SOMETHING(テキナサムシング)』という名義でDJをやったり、『GRILLED MEAT YOUNGMANS(グリルド ミート ヤングマンズ)』というバンドをやったり、もはや何屋さんになのか全く分からない状態です(笑)。

ーそれに加え、ゆよゆっぺ名義でシンガーソングライターとしてもご活動されていますね。

はい。“音楽”と呼べるものは全てやろうと思って……。

ーキャリアのスタートは、動画投稿サイトに『VOCALOID』と呼ばれる音声ソフトを使い、自作曲を投稿し始めたことでしょうか?

そうなんです。2008年の「VOCALOID黎明期」と呼ばれる時代に楽曲投稿を始め、4年後の2012年にYAMAHAさんからメジャーデビューをしまして。昨年「アコースティックをやりたい」という話をしたところ、ご興味を持っていただき、シンガーソングライターとしてもデビューすることになりました。

ー活動が多岐にわたる中で、一つひとつの制作をどのように突き詰めているのでしょうか。

よく「実際は何がやりたいの」って聞かれるんですけど、僕は好奇心にすごく正直なんです。好奇心をくすぐられると、無我夢中になって没頭しちゃう。体は一つしかないので、限界はあるんですが(笑)。いろんなことを考えながら、興味あるものだけがむらしゃらにやってきて、今があるのかなっと思います。

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LIKE興味があるのは、画面の先の誰か

ー興味のアンテナが動くのは、どんな時ですか?

最近動画サイトをを観て思うのは、タイトルでグイッとひっぱり込まれたコンテンツがあっても、中身がないと冷めちゃうというか。画面の先にいる「人」が見えないと、ひき込まれなくなってるって感じるんです。

ー「裏方」の方に視線が向いてるってことでしょうか。

『情熱大陸』みたいなドキュメンタリーを想像してもらうと分かりやすいかもしれません。どんな人が関わっているとか、どんな言動や行動をしているのか、そこまで知って、やっと興味をそそられるというか。

ーゆよゆっぺさんの好奇心は、常に新しいものを追い続けて反応! というより、身の周りの些細な興味が蓄積して爆発! ということなんですね。

そうなんです。自分の活動を振り返ってみても、関心がわくのは、身近な人たちだったりするんですよね。

LIFE音楽づけの青春は続く

DW

ーゆよゆっぺさんを良く知るTOKYO LOGIC代表・村田裕作さんに同席いただき、お二人が過ごした青春時代についても伺いたいとおもいます。村田さん、本日はありがとうございます。まず、ゆよゆっぺさんのミュージシャンとしての考え方は、レーベル代表である村田さんが教えたのでしょうか?

村田裕作(以下、村田)  全然ですよ。ゆっぺくんは、自分で自分なりのやり方を見つけたんじゃないですかね。でも、一緒にいる時間は長かったですよ。

ゆよゆっぺ(以下、ゆっぺ) たくさん遊びましたね。

村田 うん。ゆっぺくんの家は松戸にあったんですけど、終電なくて帰れないなんて言うから、僕が池袋から松戸まで、片道1時間かけてバイクで送り届けたり。今じゃ絶対にできないよ(笑)。

ゆっぺ 確かそれって「(TOKYO LOGICを)一緒にやろう」って話をしたタイミングでしたね。村田さん、それから2日間くらい家に泊まってましたもん。

村田 そのとき「この曲、こういう風にアレンジしてよっ」ってできたのが、『東京ソーダ ※1』のゆよゆっぺアレンジなんです。(※1……TOKYO LOGIC所属のクリエイター・ヒゲドライバーの楽曲。動画は、バンド・『ヒゲドライVAN』より。)

ー当時から仲が良かったんですね。

ゆっぺ はい。その体験で、村田さんの元で音楽をやれば、どんなことにも躊躇せず挑戦し続けられるんだろうなって確信したんです。あと、毎度言ってますけど、これまで誘ってくれたレーベルさんのなかで、唯一僕の曲をけなしてくれた人なんですね。もちろん、一方的な批判じゃないですよ。

ー絶賛したり、否定したりするだけじゃなくて、もっと根っこの部分で、伸び代を認めてくれた、と。

ゆっぺ はい。その伸び代について親身に話してくれるんです。褒められたら、そこで終わりじゃないですか。それ以上、その楽曲は伸びない。でも、“貶してくれる”ってことは、この人のもとにいれば、自分の楽曲に可能性を感じることができて。僕のことを松戸まで送ってくれるし(笑)。感謝しています。

村田 こんなこと、当時は一言も言ってくれませんでしたからね(笑)。

ゆっぺ こんど、じっくり話しましょう(笑)。

ーいい機会になってよかったです。村田さん、ありがとうございました。

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CHANGEがむしゃらに進むしかない

ーもとは作曲家として知名度が高かったゆよゆっぺさんも、今やプレイヤーとして数々の有名音楽フェスに参加されていますよね。そのポテンシャルを引き出したのは、村田さんなんでしょうか。

村田さんの背中を見続けて、最近ようやく気づけたことがあって。それは、何かをやり続けるなら、どんなことがあっても怯んだら負けだってことなんですけど。ちょっとでも「ダメかもっ」なんて思った瞬間から、そのチャレンジは終了なんです。とにかく、やるならがむしゃらに進むしかないんだと思います。その時々で、最善のことをこだわらずやる。それが、僕の今年の目標でもありました。

ーなるほど。全部頑張った結果……

体が、つらいっす……(笑)。

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でも「これがやりたい!」って突っ走っていたときの方が、多方面からチャンスが降りてきたんです。それって、考えてみると至極まっとうなことなんですよね。

ーというと?

突っ走って結果を出している人っていうのは、周りからみて仕事頼みたくなりますよね。中途半端なことをやり続けてる人と比較すれば、その差は一目瞭然。やりたいことに全力投球した方が、結果的にみんながハッピーになれるんじゃないですかね。仕事を選べるようになれば、自分にも嘘をつかなくてよくなる。それってクリエイターにとっては健康的な環境ですし。

SENSE視野を広げていく時代に、順応できる人物像

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ー極論ですが、ゆっぺさんのようなセンスを手にするには、怯まずに突き詰めて、突っ走ってみるしかないと。

根も葉もない話をしちゃうと、僕は「センス」や「才能」みたいな数値で表せないものってあまり考えたことなくて。特に音楽理論は数学的な捉え方をしていて、考えて、考えて、曲をつくっているんです。ポール・マッカートニーのように、寝てたら突然メロディがふってくることなんてないですから(笑)。トライアンドエラーを繰り返して、自分のメッキをバリバリ剥ぎながら完成したものが、僕の曲です。それがセンスだって捉えられるなら、試しに真似してみてください。体はつらくなりますけど...(笑)。

ーでは、ゆっぺさんご自身がここまで売り抜けた秘訣は何にあるとお考えでしょうか。

ん〜。そもそも、既に「売り抜けること」が目的の時代じゃないと思うんです。ただ、あえて売れるという点についていうとすれば、当事者が視野を広げなきゃいけない時代なのかなと。

ー視野を広げなきゃいけない時代。

やり方は無限にあると思いますが、僕の場合は「俺だけ一抜けしてやろう」と思うんじゃなくて、身の回りの仲間たちとひとつのシーンをつくって、そのシーンの中でどうやってお金を生んでいくかを考えてきました。音楽シーンは、ひとりではつくれませんから。当事者同士がもう少し視野を広げるだけで、もっとおもしろいクリエイティブが生まれてくるんじゃないかなって。

ただ、これが一番難しいんですけどね(笑)。あとは物事を引き寄せる運やタイミング次第。とりあえず、迷っているなら自分のやりたいことに対してまっすぐでいて、それをどう見せるのか、どう見てもらいたいのかを考えることが大事だなって思います。

ー主体的に周りを巻き込んで前進する。個の底力を感じます。

いえ、こんなこと言ってますけど、具現化させないと理想論で終わっちゃうので! 今年1年間いろんな方法を試してみて、その結果が目標に達しているかと言われると、すごく微妙ですし……。
まだまだ、できていないことばかりだと思う次第であります。

(2017/12/8 石川優太)

プロフィール
ある時はボカロP、ある時はDJ、ある時は作詞作曲家、またある時はバンドのフロントマンとしてネットと リアルを自在に行き来する。 VOCALOIDとLOUDミュージックの融合である”VOCALOUD”というジャンルの第一人者であり ネット上の関連動画の総再生数は1000万再生を超える。 バンド「GRILLED MEAT YOUNGMANS」では、2016年にミニアルバムをリリース。 DJ’TEKINA//SOMETHINGとしては、ROCK IN JAPAN FESやCOUNT DOWN JAPANへの出演。 作家としてはBABYMETALへの楽曲提供等の実績を持つ。

【イベント情報】
MOTOLOID 2017 @shibuya clubasia
(DAY) 2017/12/16
(OPEN/CLOSE) 14:00 / 21:30
公式サイト:http://motoloid.info/motoloid-2017
ご予約は「e-plus」より
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